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2008年2月22日金曜日

新規就農者を志す人へのメッセージ





農業経営に関して。

私の見方。



農業というと良くも悪くも、少し特殊なイメージを持つ人は多いと思います。

しかし、農業。

基本的には個人事業者という位置づけになります。

ということは、

やり方しだいで、収入を見込むことも出来るし、破産の危険性もある。

そういうことだと思います。

これは、どの業種でも同じことが言えるのではないかと思います。




ゴミ屋さんでも成功している人もいるでしょうし、

たとえば、無料でゴミを回収して、高く売れる海外に輸出して大きな利益を得るみたいな。

また、文房具屋さん。

友人の誰かが、私は今度文房具屋さんを開業することにするよ。

こう言ったとします。

文房具屋?

いまさらそんなお店儲かるの?

誰もがそう思いました。

しかし、アスクル。

文房具という地味な商売を通信販売で注文された翌日に配達という新しい販売方を取り入れて安定期に入った業界を、

もう一度成長期にする事に成功しました。



このアスクルの話は多分ご存知あると思います。

しかしその一方で衰退する文房具屋さんもまたあります。



結局、個人事業者。

よっぽどのセンスがなければ、成功することは難しい。

そういう気がします。

どんな業界で独立しても、サラリーマンという雇用形態から、

労働委託という形態に変化するに過ぎない。

そういう印象です。


そんな中、農業。 一次産業。

農業が主要産業の国のことを人は発展途上国と呼びます。

要するに、一般的に利益効率が一番悪い業種。

これは、間違いないと思います。

そう考えると、同じような能力の人が他の業種と農業についた場合。

農業を職業にしたほうが不利。

そういえると思います。


何か特別なアイデア。スキル。センス。コネクション。そういうものがないとすれば、

農業。

職業にするにはかなりの経済的困難が予想されます。



しかし、

私の個人的な考えですが、

農業を生きがいとして捕らえた場合。

話は違ってきます。

農業そのものをすることに喜びを感じる場合。

別にお金は、そんなに必要ないと思います。


極端な例ですが、プロミュージシャンを目指しているバンドマン。

居酒屋なんかでバイトをして、夕飯はコンビニのおにぎり。

そんな生活をしていても音楽を出来ることに喜びを感じている人がいるのも事実です。


農業で、野菜を育てることに幸せを感じ、

自分の育てた野菜を食べてもらえることに幸せを感じる。

美味しかった。と人から言われることに幸せを感じる。

他では売ってない、安全な野菜を提供しているということに誇りと幸せを感じる。



別に、高級車には乗らなくてもいい。

オシャレな服を着なくてもいい。

レストランで食事をしなくてもいい。

映画を見に行かなくてもいい。

海外旅行をしなくてもいい。



このまま、大地と共に死んで全く悔いはない。

幸せな人生だった。



そう思えるならば、

農業を職業にする価値はある。

そう思います。

好きでもないことをして、一生を長く暮らすよりは好きなことをして死んだほうが良い。

例えば、天然記念物のトキ。

人間の手によって、何とか存続させようと寿命が延びるようにあらゆる手立てを尽くされました。

果たして、当の本人。トキはそれが幸せだったのか?

短い命でも、大空を自由に羽ばたいて死んでいったほうが幸せなのかもしれない。

そう思います。



農業。

人生観のような思想論を抜きには語れない。

そんな職業だと思います。

現役の専業農家である私の感想です。

なんとなくイメージが伝わってくれれば幸いです。



その上で、農業を職業にした場合の実際的な話。

未経験者でもそれなりの収入をあげていくことが出来るのか?

これについて、なんともいえないです。

例えば、就農する地域。

はじめの事業資金の規模。

自分の栽培スキル。

周りの人との関係。

その他、いろいろな要因で、変化すると思います。

参考までに、
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20071102/139544/

新規就農で成功しつつある人の事例。


その他、家族構成。

奥さんの理解。
子供さんのこと。

とうとう、立場によって変わってくるのが新規就農の難しさ。

新規就農を考えている人へ

なにか少しでも参考になれば幸いです。

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