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2008年1月10日木曜日

硝酸態窒素の危険リスク、発癌性、消費者の盲点



チンゲンサイ。

昨日の日記で、美味しいチンゲンサイプロジェクトを紹介しました。

その中で、植物の硝酸態窒素成分の値が低い物を提供できることが、美味しいチンゲンサイ。

それが、多くの実験の結果分かりました。


実は、その硝酸態窒素、単に苦味・エグミの原因というだけではありません。

人の身体に大きなダメージを与える可能性があるのです。

主婦の方の食に対する情報量は比較的多いので、発癌性の危険性等を若干知っている人も多いかもしれません。

食べるものに関する知識はなくても、生産者側がちゃんと作ってくれているだろう。

今よりも若い頃は、私自身そんな考えを持っていたこともあります。

しかし、最近の報道番組の食の偽装についての情報を見ていると、ちょっと勉強しないと怖いな。
と思いはじめた人もいると思います。

毎日口にするものですから、こういうニュースを見ると、他の食べ物もなんかあるんじゃないかと考えてしまいます。

いずれにしても、気持ちの良いものではありません。



私は現役農家の立場として、よく研修(公的・私的)にいきます。
その中で、現場で見る恐ろしい情報は実は結構あります。

例えば、横浜等の港湾の輸入品をスットクしている現場等に足を運ぶと、
社会を見る目が変わるほど、ショッキングな事実があったりします。

今日は、敢えてそのことは深くはつっこみませんが・・・。



硝酸態窒素とは?

◆近代農業の問題点

近年、農業技術の発展はめざましく、飛躍的に農産物の生産性が上がってきております。そんな中、問題視されているのが「過剰な農薬散布」と「過剰な化学肥料の施肥」の2点です。
「過剰な農薬散布」の危険性というのは、よく知られているように「残留農薬」の問題があります。アトピーなどアレルギーの原因ともいわれておりますし、'除草剤・殺虫剤などを野菜と一緒に体内に取り込んでいる'と想像するだけでも恐ろしいものです。ここ数年、'中国から輸入される野菜に残留農薬が見つかった'といったニュースも多く、食への安全性がさらにクローズアップされる契機ともなっております。
では、「過剰な化学肥料の施肥」の危険性というのは何なのか?農薬の方にばかり目が行きがちで、あまり世間では知られておらず、こちらの問題は疎かにされている感があります。この「過剰な化学肥料」の問題を見ていくうえで最も大事なキーワードとなるのが「硝酸態窒素」なのです。

◆あく抜きの意味を考えた事ありますか?

昔から、ほうれん草や小松菜など濃い緑色をした野菜は「あく抜き」をしなさいと教えられてきました。あたりまえのようにやっていたことですが、いったいこの「あく抜き」にはどういった意味があるのか考えたことがあるでしょうか。
実はこれ、野菜がもっている人体に有害な物質を取り除くためにやっているのですが、そのうちの一つが「硝酸態窒素」なのです。
「硝酸態窒素」が体内に取り込まれると消化管の中で亜硝酸へと変わり、そのまま血液中でヘモグロビン(酸素を運搬している鉄分)と結合し、酸素が体中に行きわたるのの邪魔をします。つまり、体が酸素欠乏症を起こすわけです。胃液分泌が多い大人であれば、胃の段階である程度の「硝酸態窒素」を溶かすことができるのですが、胃液分泌の少ない乳幼児は体内にストレートに「硝酸態窒素」を取り入れてしまいます。昔、ほうれん草などを裏ごしして赤ちゃんに与えたところ、顔が真っ青になり窒息状態に陥るという事件が多発しました。うち10%近くが死亡しているそうです。欧米ではこれを「ブルーベビー現象」と呼んでいます。
「硝酸態窒素」のもうひとつの大きな問題は発ガン作用です。体内に吸収された「硝酸態窒素」は消化管の中で発ガン性物質であるニトロソアミンに変わります。'良かれと思って毎日食べていた野菜がガンの原因に'なんて洒落にならないようなことが現実として起こっています。このように、あまり世間では知られていないながら。とっても恐ろしい存在である「硝酸態窒素」。その他にも、'男性の生殖機能の低下'や'母体の羊水の汚染'
の原因ともいわれています。ヨーロッパでは硝酸態窒素濃度に上限値や基準値を設けるなど、世界でも注目度が高まっているキーワードになっております。

◆化学肥料と硝酸態窒素の関係

では、「硝酸態窒素」がなぜここ最近問題視されるようになってきたのか。その原因が実は、先に述べた「過剰な化学肥料の施肥」であることはまだあまり知られていないようです。
「窒素」は「リン酸」「カリ」とともに植物にはなくてはならない3大栄養素といわれています。この「窒素」が土中で「硝酸態窒素」となり、これを植物が吸収し還元することで、タンパク質やアミノ酸を形成します。野菜の栄養や旨みは「硝酸態窒素」がしっかりと働いているからこそなのです。
もともと土中の窒素は「アンモニア態窒素」というかたちで存在しているのですが、実はこのままのかたちでは植物は窒素を吸収することができません。そこで活躍するのが土中の微生物たちです。微生物の働きにより、「アンモニア態窒素」は「硝酸態窒素」に変わり、植物に吸収されやすいかたちになるのです。
そのような過程を経るために、窒素を効かせるタイミングや歩留まりなど、昔から農家さんたちの頭を悩ませていました。そして、そういった悩みを解決する最終兵器として登場したのが「化学肥料」というわけなのです。「化学肥料」はもともと「硝酸態窒素」のかたちになっているため植物は窒素を吸収しやすく、また速効性もあるとして急激に広まるに至ったのです。
ところが、この「科学肥料」にも大きな落とし穴がありました。それは、'植物が「硝酸態窒素」を吸収し過ぎてしまい、タンパク質やアミノ酸に変えることができずに体内に残留してしまう'ということです。つまり、植物が栄養過多状態となり、逆に生命力がない植物が育ってしまっているのです。'日持ちがしない''深緑色をしていてえぐみが強い'といった野菜は、硝酸態窒素濃度が高く、甘味・旨みが損なわれてしまっているのが原因です。今、日本の市場に出回っている野菜のほとんどは「化学肥料」を使って窒素を吸収しています。必然的に「硝酸態窒素」の濃度が高くなっており、'人体への害の可能性もあるし、美味しくない'といった野菜のほうが多いといえるかもしれません。

◆硝酸態窒素の環境への影響

植物への残留が問題視される「硝酸態窒素」ですが、実は土中への残留も環境汚染へつながっていると指摘されています。「過剰な化学肥料の施肥」により、植物が吸収する以上の「硝酸態窒素」が土中に撒かれており、それが雨水などとともに地下水や川に流れ込み、私たちの飲み水に使われているそうです。最近の井戸水は飲んではいけないとされるのは、「硝酸態窒素」の含有も大きな原因の一つなのです。


彩食健美.comより
http://www.saishoku-kenbi.com/hpgen/HPB/entries/1.html

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